Cambodian Taxi Driver - monochrome zine edition
Cambodian Taxi Driver - monochrome zine edition
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小説から立ち上げたフォトムービー『Cambodian Taxi Driver』を、20年の時を経てモノクロzineへ。
カンボジアという国はどうしてこの状況に至ったのか。今を生きる人々はなにを想い、社会の何に苦しみ、その笑顔と精神の豊かさはどこから来るのか。そうした問いから生まれたのが、2010年発表の『Cambodian Taxi Driver』ー 自作の未完小説を視覚化した、写真と音楽によるフォトムービー。そしてこのzineは、今の自分として『Cambodian Taxi Driver』をもう一度解釈し直し、再構成したモノクロ作品である。
カンボジア国際映画祭2011にてオープニングプレミア上映。音楽監督は山崎功氏。ワイキキで開催された、カンボジア人孤児支援ボランティア団体 e-mail foster parents 主催イベントにて上映および写真展示販売。DVDブックレットをシェムリアップ市内の複数店舗で販売。その後、国内ギャラリーでの展示を重ね、作品はひとつの区切りを迎えた。
そして、作品発表から15年が経った2025年。最後にこの地を踏んでからは12年ぶりに、シェムリアップへ戻った。パンデミックを経て日本人観光客は減り、かつて主役だった韓国資本は中国へと比重を大きく移した。近年は欧米の関与も増え、特に遺跡を歩く観光客は欧米人ばかりだった。日本語が達者だったガイドも、今は英語のほうが滑らかに口から出てくる。国内各地に乱立する国際詐欺拠点の摘発が続くが、どこまで膿が抜けるかはまだわからない。タイとの国境問題も再び表面化している。
世界は、この国は、そして日本は、あの頃とは大きく違う。変わったもの。変わらないもの。そもそも、あの頃から自分の思い込みだったもの。歳を重ねて初めて見えてくるものがある。この国の良さを、まだ世界に伝えきれていない。その想いでこのzineを作った。あの旅から20年。問いはまだ続いている。
<Story>
2008年、カンボジア。内戦後30年、アンコール遺跡観光の拠点として沸き立つシェムリアップ。内戦で父を喪い、田舎に母を残し、弟2人とバイクタクシードライバーとして暮らす30歳のソン。幼なじみで親友の妹だったサーは、家族のもとを離れカラオケ店で働いて1年が経った。客を店に連れて行ったことから2人は再会する。同じ日、サーは住処を失い、身ぐるみを剥がされた日本人のタクシー客、タクトとともに、ソンの家に転がり込む。奇妙な共同生活のなかで、ソンとサーはやがて惹かれ合い、恋に落ちる。だが、サーを蝕んでいた結核が発症する。ソンはサーをバイクに乗せ、実家のあるタケオへ送り届ける道を走り始めた。その遅すぎた出会いが2人の運命を翻弄するー
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